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漏えい同軸ケーブル

漏洩同軸ケーブルは、同軸ケーブルの外部導体にスロット(細長い孔)を周期的に設けて、ケーブルの内部を伝播する電波の一部を外部に輻射させるようにしたものです。 輻射電界はほぼ円対称になっており、この電界を利用して移動体通信ができます。 発生電界がケーブルの周囲に限られていますので、道路・トンネル・鉄道沿線・地下道などの限られた範囲の通信には非常に便利に使えます。

特長
1.あらゆる移動体通信に使えます。
列車・自動車との移動体通信だけでなく、移動体が関係する遠隔装置や監視装置さらに携帯無線電話方式にまで広く使用することができます
2.発生電界が非常に高品質です。
ケーブルに沿った電界の変動が極めて少なく、平行ニ線など他の漏えい線路に比べると非常に優れています。輻射波で電界が作られるため、電界の減少は距離の平方根に比例します。これは表面波を利用する漏えい線路と大きく異なる点です。従って、アンテナがケーブルより多少離れていても通信が可能です。
3.汚染に影響されません。
表面はによる電界を使っていませんので、ケーブルの表面が多少汚れていても電界の減少はわずかです。従って保守が非常に楽になります。
4.中間区間の延長ができます。
ケーブルとの結合量を任意に変えることができるため、グレーディングが可能です。従って中継区間の延長ができ、中継器が少なくて済みます。
5.複合線路としても使えます。
漏えい同軸ケーブルとして広帯域にわたり使用できるだけでなく、外部導体とアースまたはメッセンジャーワイヤを使って、中波の再放送など低周波の漏えい線路としても使えます。
6.RoHS指令に対応しています。
 
技術紹介

システムの設計

漏えい同軸ケーブル内を伝わる信号の減衰量を補うために、順次結合量の大きくなる漏えい同軸ケーブルを接続します(グレーディング)。グレーディングを施した場合の、電界強度変化図(レベルダイアグラム)の一例を示すと次のようになります。
 

•結合損失とはケーブル内の伝送信号強度と、ケーブルより1.5m離れた位置の標準ダイポール・アンテナによる受信電波との比を,dB単位であらわしたものです。通常50~80dBの範囲です。
•隣り合うケーブルの結合損失の差をグレーディング量と呼びます。この値は通常10dB程度です。
•1グレーディング区間で間に合わないときは,ルートの中間部に端局装置をおき両方向に給電します。また,適当に中継器をいれることもできます。
•漏えい同軸ケーブルの接続は、専用N形コネクタ、及びジャンパ線で行います。
•接続部では,ケーブル内の信号の位相調整をする必要があります。
•フジクラでは漏えい同軸ケーブルの製造販売だけでなく,このようなシステムの設計から接続の工事も実施致しますのでご相談ください。

仕様
カタログ「漏えい同軸ケーブル」の「ケーブルの構造・特性および注意」を掲載
 

カタログダウンロード

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